![]() ![]() 本書のイラストもすべて筆者の高畑氏による直筆によるもの この筆記に使われている「COPICマルチライナー」も本書で紹介されています |
普段使いのための最高の文具とは? 「究極の文房具カタログ」マストアイテム編 ¥1,575. (本体価格 ¥1,500.)
私たちの暮らしや仕事に欠かすことができない「文房具」。昨今の文房具ブームによって、国内外の文房具の紹介書やムック本、雑誌の特集も増え、高級万年筆の売れ行きも良いといいます。
しかし高級文具ばかりが、優れた文房具でしょうか?毎日の私たちの生活の中で、バリバリと役に立ってくれる文具たち。飾らず、誰にでも買えて、使いやすい。日本製のボールペンを例に挙げるなら、画数の多い日本語を書き留めるには、ペン先が紙の上で滑りすぎず、しっかり止まって、さらに極細のものが好まれる。これらを実現させるために、100円程度のペンにも最新のテクノロジーと開発者の技術力が結集しているといいます。 この「究極の文房具カタログ」では、日頃、あまり語られることのなかった、このような「普段使いの最優秀選手」とも言える文具たち68点にしっかりとスポットをあて、それらのすぐれた点と使いこなしを丁寧に紹介していきます。 筆者の高畑正幸は、テレビ東京系系列で放映中の「TVチャンピオン」という番組の「全国文房具通選手権」において、なんと3連覇を達成し、文房具好きには「文具王」としてよく知られる存在。文具メーカーの現役プロダクトデザイナーでもあります。 もともとは1999年に高畑氏が自費出版し、文具ファンには幻の名著として知られてきた「究極の文房具カタログ」をもとに、大幅に加筆されたのが本書です。本文中に登場するイラストもすべて著者によるもの。 世界の文具を知り尽くしてきた文具マニアの視点だけではなく、メーカーの文具の作り手として、そして生活者として、全方向から「使いやすい文房具とは?優れた道具とはなにか?」というテーマに取り組んだのが本書です。 文房具好きの方はもちろん、毎日の生活の中で良い道具を使いこなしたいとお考えのすべての方におすすめできる内容になっています。 |

本書に掲載されている文具たち(全68アイテム)
PILOT Vコーン / ぺんてるハイブリッドテクニカ / uni Power TANK スタンダードノック式 / PILOT スーカーグリップ / TONBOW リポーター4 / rotring フォーインワン / PLATINUM プレピー蛍光ラインマーカー / COPIC マルチライナーSP / STAEDTLER マルス テクニコ芯ホルダー / ぺんてるマルチ8セット / PILOT CD・DVDマーカー / ZEBRA マッキー極太 / ぺんてる サインペン / PILOT キャップレス ブラック / 三菱鉛筆 7600(油性ダーマトグラフ)/ MOLESKIN プレーンノート プレーンノートラージ / marumanクロッキーブック アンチークレイドシリーズA4 / TOMBOW 消しゴムMONO / PLUS 修正テープ 使いきりタイプ ホワイトバープチ / OLFA マガジンAL型 / NT A-300GR / NT PRO AD-2 / OLFA安全刃折処理器ポキ / MIDORIレターカッター2 / NEVANO NBN-170 / DAHLE オールラウンドシザーズ50010 / DAHLE オールラウンドシザーズ50038 / VICTORINOX トラベラー / SK11 荷づくりじょうず / CANARY段ボールのこダンちゃん / PLUSテープのり テープグルーエコ / TOMBOW スティックのりピットハイパワー 消えいろピット シワなしピット / 3M スプレーのり 55 77 88 99 / MITSUWA ペーパーセメント ソルベント / Scotsh透明粘着タープ透明美色 紙箱入り / のり残りのないマスキングテープ / NITCHIBANテープカッター南部大巻用 / sun-starテープカッター小FL / Post-it ポップアップノートディスペンサー / YAMATO メモックロールテープ イーカット / sun-star とじ&トル PRO / MIDORI CLコンパクトホッチキス / MAX ホッチキスHD-35DF / OHTOスーパークリップ / SUN-star トジッパー / サンケーキコム サイドレバークリップ / CARL 2-4パンチ / CARLゲージパンチ・ネオ / CONCISEステンエッジスエール20R / Mitutoyoデジバ / MIDORI CLミニメジャー1.5m / TANITAポケッタブルスケールKP-104 / CASIO本格実務電卓シリーズ / Adaptic P004J001 / CASIOウェーブセプター DQD-102AJ / ダイソーいろいろ小物整理箱 長方形深型 / PLUSサンプルボックス / KOKUYO ファイルボックスFS / シャチハタ Xスタンパー回転印欧文日付5号黒 / HOZAN P-895ピンセット / PLUSメクリッコ / 東急ハンズ 竹筒 / ハン六 カットスケール / 花王クイックルワイパードライシート / PLUS ねじりっこ(カッター付)20m巻
コラム
文字を書く道具の話
旅とモールスキン
靴を選ぶようにはさみを選ぼう
ポスト・イットで作る!室内用グライダー
アクリル板を活用しよう
ワンランク上の「あぶり出し」
ゴミ箱は大きいほうがいい
著者 高畑正幸氏からのメッセージ
一昨年あたりからにわかに文房具ブームのような状況で、文房具に関する書籍などを見かけることが多くなった。一文具ファンとして、それは歓迎すべきことではあるのだが、それらの本を何冊も買って読み、棚に入れながら何だか複雑な気分になってきた。
確かにそれらの本は文房具を扱っている。しかし文房具ファンとしてはそれなりに自信があるはずの自分が、その多くを読み流してしまっている。それはなぜだろう、と考えたときに、自分が実際に使っている文房具とかけ離れているモノが多いことが気になってきた。確かに外国の万年筆は素晴らしいだろう。文豪の書斎やエグゼクティブなデスクにはこんな文具も似合うかもしれない。でも何だかそういう文具を使う人たちが、左ハンドルの車をちょっと無理して乗ってるように見えることがある。
確かにフェラーリはいいんだろうさ、俺も乗ってみたい、でもさ、農家にはフェラーリより軽トラのほうが便利だったりするじゃない。しかも、軽トラならどれでもいいわけじゃない。このトラックは坂をよく上るとか、荷物の積み下ろしが楽だとか、いろいろあるじゃないのさ。その仕事にはぶっちゃけこれじゃなきゃ、っていうものがもっとあるよね。そんな気分。もちろん私だって万年筆の良さがわからないわけではない。高級文具を否定するものではない。でも庶民派文具ファンの自分としては、自分のデスクで毎日フル出場で大活躍しているタフな文房具たちに敬意を込めて、日頃あまり語られない彼らのことを少し語らせてほしい。そんなふうに思えてきた。
ものを選ぶ視点はさまざまだ。大統領が演説の際にスーツやネクタイを選ぶとき、登山家がザイルやカラビナを選択するとき、心理カウンセラーがメガネを選ぶとき、ゴルゴが銃を手にするするとき。それぞれに選ぶ基準も選ばれるものも異なってくる。
文房具を使って何を表現するかは人それぞれ、だから、さまざまな視点で紹介したいものをあげればきりがないが、本書では「マストアイテム編」とし、かなり実用本位な視点で、私個人の必須アイテムの中でもほぼ毎日使用する基本アイテムに絞ってご紹介したいと思う。毎日毎日使い続けているからこそ自信を持って紹介できるものたちばかりだ。
もちろんこれだけが素晴らしいというものではない。他にもここに紹介しきれなかった素晴らしいものは山のようにあることは、ここに断っておく。
文房具は文字を書き記すものが基本だから、言語や文化の影響を少なからず受ける。たとえば、本書で「滑らかな」と表現している筆記具も、滑らかさという点においては海外の筆記具に比べれば劣る部分があったりする。ただし、私が必要としているのは日本語筆記に最適な滑らかさだ。横書き筆記体を多用する欧米の筆記具が求めるのが、滑らかな弧を描くスケートシューズだとすれば、漢字の多い日本語が求めるのはバスケットシューズだ。素早くダッシュしてキュッと止まり、方向転換してまた加速する。競技が違うのだから最適な道具が異なるのは当然。滑りすぎる筆記具は、かえって書きにくいことだってあると私は思う。
日本に極細筆記具が多いのも画数の多い漢字のせいだ。道具には目的に応じた選び方のポイントがあって、必ずしもハイスペックなものが自分にとって最適の解答ではないことは多い。どちらが良い悪いの問題ではなく、今自分が必要としているものが何かを的確に知って適したものを選ぶ知識と知恵が必要だと感じるのだ。だから本書では、なぜそれを推すのかをできるだけ書いたつもりだ。あくまで「選び方の参考」として見ていただければと思う。皆さんが自分にとってとても身近な道具である文房具に、注意を向けるキッカケになればうれしい。
この本に紹介したものは、今日の仕事の帰りにも買えるようなものがほとんどだと思う。もし、気になったものがあったら文具屋に立ち寄って、あなたにとってのマストアイテムとはどんなものなのか、考えながら探してみてほしいと思う。おそらくそれはあなたにとって、とても楽しい作業だと確信している。



